「かさぎ」の名の由来
[2008年10月28日]
昔むかし、天智天皇の皇子の大海人皇子がこの地で狩りを楽しんでいました。すると一匹の鹿があらわれ皇子は夢中になって追いかけましたが、危うく馬ごと岸壁から落ちそうになってしまいました。困り果てた皇子は「山の神よ、お助けください。そうしてくだされば、岸壁に弥勒仏の像を彫りましょう。」と祈願し、窮地を脱することができたそうです。皇子は、祈願した場所を忘れないために笠をそこに置いて帰り、あくる日に約束どおり弥勒仏を彫ろうと再び山を訪れました。笠を探していると、白鷺があらわれ皇子をその場所まで導きました。皇子が笠を置いた石を笠置石、山を鹿鷺山と称し、それが今日の「かさぎ」の由来となりました。
弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)
皇子は、祈願した場所を忘れないために笠をそこに置いて帰り、あくる日に約束どおり弥勒仏を彫ろうと再び山を訪れました。しかし作業に取りかかってみると岩があまりにも高大で力が及びそうにもありません。困っていた皇子の前に天人が舞い降り、みるみるこの弥勒磨崖仏を完成させたというお話も語り継がれています。