観光情報/笠置山の戦い(その参)・駅前ジオラマー2
[2023年3月3日]
駅前のジオラマの右側に立ちはだかる人物にも注目しようと思います。
南都(奈良の都)般若寺の怪力自慢と言われた僧本性房その人です。
笠置山の戦いのハイライトとも呼ばれる「一ノ木戸」をめぐる攻防で
火ぶたを切ったのは、ジオラマ左側の人物・足助重範であったのですが、
同日の夕刻に敢然と立ちはだかったのが、この怪僧だったそうです。
笠置山の脇を流れる木津川畔を東に向かって歩けば、はたまた笠置山の
頂上付近や、笠置寺境内を歩けば気付くことだが、笠置山には巨石や
岩がゴロゴロしています。僧本性房は、怪力を活かして敵陣めがけて
大きな石の塊を投げつけて猛攻を防いだのだと言われているのです。
当時の南都(奈良の都)を代表する東大寺や興福寺などは、多くの僧兵が
武装して警護していたという言い伝えは多く、僧本性房もそんな僧兵の
一人だったのかも知れません。
後醍醐天皇が倒幕蜂起にあたって、京の都を落ち延びてより、奈良から
和束を経て笠置に入ったとされていますので、その途中で僧本性房も
参加したのかも知れません。その後の情報もあまり残ってないようです。
一ノ木戸を守る僧本性房
両手で巨石を落ち上げる僧本性房
迫りくる敵を睨み付ける僧本性房の大迫力